コーチングスクールSimple.の理念
代表 藤田善行インタビュー
取材・構成/今城裕実
企業にもコーチングを。研修に力を入れる理由
- 今城:
- 本日は、コーチングスクールSimple.代表の、プロコーチ藤田善行さんにお話しをうかがいます。藤田コーチ、よろしくお願いいたします。
- 藤田:
- はい!藤田です、よろしくお願いします!
- 今城:
- 声、大きいですね(笑)
- 藤田:
- ええ、よく言われます(笑)
アンケートでも、第一印象で「声が大きい」って書かれてることが多いです。 - 今城:
- やはり、研修講師をしていたご経験からでしょうか?
- 藤田:
- いえ、元から声は大きかったんです。
でも、研修講師として大勢の前で話すために改善を重ねて、大きいだけでなく「とおる声・聞き取りやすい声」になりましたね。 - 今城:
- あ、確かにそうですね。藤田コーチの声は、低音なのにボリュームを落としても聞き取りやすいです!
そうやって法人研修の講師としてスキルを磨いてきたのに、畑違いのコーチングスクールの開業に至ったのは、どういった理由からですか?
コーチングが法人研修に適しているのはなぜ?
- 藤田:
- 畑違いなんかじゃないですよ、法人研修とコーチングって。
- 今城:
- そうなんですか? コーチングって、個人の方を対象にセッションをするイメージですが……
- 藤田:
- まあ、そういう形態で仕事をされているコーチがほとんどです。
でも僕は、組織にもコーチングが必要だし、どんどん取り入れてもらいたいと思っていて、実際にコーチングのメソッドを活かした法人研修プログラムを実施しています。
- 今城:
- 組織にコーチング、ですか。なぜ、必要だとお考えですか?
- 藤田:
- コーチングが最も活かされる場面って、ゴールを明確にする目標設定と、それを達成するためのプロセスを補佐することなんです。
もし、組織の管理職の方やプロジェクトチームのリーダーがコーチングのスキルを持っていたら、そのまま仕事に使えますよね。
しかも、コーチングは人の意欲を高めてモチベーションを維持させることにも使えますから、コーチングスキルを学んだ上司のいる職場は非常に活気が出て目標達成率が上がるんです。 - 今城:
- なるほど!コーチングで、職場の活性化と、目標達成率の向上ができるんですね。
職場のコミュニケーション不全を解消するコーチング研修
- 藤田:
- そうなんです。でもこれは、結果にすぎなくて……コーチングの根本は、話す相手の思考パターンを柔軟にしたり、頭の中・心の中の整理をうながして聞き取ることです。つまり、コーチングができる上司・リーダーがいることで職場の人間関係が、すっっっごく!よくなるんです!
- 今城:
- ずいぶん強調されますね(笑)
- 藤田:
- そりゃそうですよ!
職場の人間関係って、仕事に関係ないようでものすごく深く関係していますから。
人間関係が悪い職場は、ホウレンソウでさえスムーズにいかなくて業務の効率が非常に悪い。その上、お互いの気持ちがわかっていないからパワハラやセクハラが起こりやすい。居心地が悪いから当然離職率も高くなります。 - 今城:
- 人間関係のよくない職場は、本当に大変ですもんね……
- 藤田:
- 僕は、楽しいことが好きなんです。もちろん自分だけじゃなく、他の人にも楽しい毎日を過ごしてほしい。
だから、長い時間を過ごす職場が眉間に皺を寄せて胃を押さえながら行くようなところであってほしくないんです。 - 今城:
- なるほど、だから組織にもコーチングがすっっっごく!必要なんですね(笑)
藤田コーチは、年齢性別問わず誰とでも楽しそうにお話しされますよね。
そういうところも、コミュニケーションの研修には活かされているんですか?
- 藤田:
- ええ、ジェネレーション・ギャップやジェンダー・ギャップの問題解決も、僕の得意分野です。
団塊ジュニアの上司と、ゆとり世代の部下に挟まれている中間管理職の方や、女性ばかりのスタッフをまとめるのに苦労している男性リーダーの方にも、ぜひコーチングを学んでラクになってもらいたいですね。 - 今城:
- どこの職場でも起こり得る問題ですね。
そんな職場の管理職やリーダーの方が、コーチの資格を取ればいいとお考えですか? - 藤田:
- いいえ、職場でコーチングスキルを活かしたいだけなら、組織内での問題解決に特化したコーチングスキルのエッセンスを学ぶだけでも、かなりの改善が期待できます。
もちろん、コーチングをもっと学びたいということならコーチの資格を取るのもいいと思いますし、実際に研修でコーチングに興味を持って個人的に学びに来られるかたもいらっしゃいます。
習得レベルはともかく、社内コーチが増えれば日本の会社はもっともっと元気になると思っているので、コーチングの法人研修はどんどん広めていくつもりです。 - 今城:
- 社内コーチのいる会社が、増えるといいですね!
受ける・学ぶ・資格を取る――シンプルだから、全部できる
- 今城:
- ところで、コーチングスクールSimple.で取れるコーチの資格は、どんなものですか?
- 藤田:
- 「コーチングスキルアドバイザー資格」「TCS認定コーチ資格」の2段階があります。
どちらも、僕が師事した日本でトップクラスのコーチの一人、馬場啓介コーチが設立した社団法人TCS(トラストコーチングスクール)の認定資格です。 - 今城:
- Simple.の認定資格ではないんですね。
- 藤田:
- はい、TCSは僕がコーチングの魅力にハマって本気になったきっかけでもありますし、テキストやカリキュラムがきちんとしていて初心者から開業を目指す人にも取り組みやすいので。
それに、少しでも知名度の高い資格が取れる方が受ける人のためにもなりますから。 - 今城:
- コーチングトレーニングと法人研修だけでなく、個人の起業支援にも力を入れておられるんですね。
- 藤田:
- ええ、そうです。
やっぱり、学んだらそれを仕事にしたいと思う人も出てくるじゃないですか。僕みたいに。
そういう、コーチを仕事にしたい・社会に広めたいという意欲のある人を後押しするためのコースにもかなり力を入れています。 - 今城:
- 失礼な質問かもしれませんが……それって、ライバルを増やすことになるのでは?
- 藤田:
- あー、それは考えたことなかったですね。
ある程度のセオリーはあるものの、コーチの数だけコーチングがあると思っていますから。
それよりも、僕が開業までに苦労してきた部分をショートカットして、少しでも早く不安のない状態になってもらえたらいいなと。
コーチはクライアントを目標達成に導くのが仕事ですけど、自分が独立開業となるとそれなりに心細いんですよ(笑) - 今城:
- そうなんですね(笑)
- 藤田:
- ええ、医者の不養生というか、コーチも自分一人では目標設定や達成はなかなか大変なんです。
- 今城:
- 継続コースと法人研修だけに専念されずに、非常に積極的に体験セッションをされていますよね?(※シンプルでは初回お申込みの前に、必ず75分の体験セッションをおこなっている)
それは、どういった理由なんでしょうか? - 藤田:
- まず1つ目は……僕、セッションが好きなんですよ。
短い時間のあいだに、クライアントさんの表情がだんだん変わってきて、パァァーッとなる瞬間があって、晴れ晴れした笑顔で帰っていく。コーチやってて、よかったな~と思うんです。だから、とにかくいろんな人と話したくて。寂しがり屋なんです(笑) - 今城:
- コーチングを受けるクライアントさんから、元気をもらっているんですね。他には?
- 藤田:
- 2つ目は、セッションを受けられて、学習できて、希望すれば資格も取れる、っていう「全部盛り」のスクールを作りたかったんです!
- 今城:
- 全部盛りのスクール?それはまた、なぜですか?
- 藤田:
- コーチングのセッションをしてくれるコーチは、たくさんいらっしゃるんですよ。
でも、その人がコーチになる資格を取らせてくれたり起業支援をしてくれるわけじゃない。 - 今城:
- そうですね、私もコーチといえばそんなイメージです。
- 藤田:
- 逆に、コーチングを教えてくれる学校では、本当に学校というか、資料を読んだらいきなり入学手続きのところがほとんどで……。
コーチングがどういうものか、どんなコーチが教えてくれるのか、わからないのは入学希望者が不安なのではないかと思いました。決して安い金額ではないだけに。 - 今城:
- そう言われてみれば、確かにそうですね。
私がコーチになりたいとしたら、ちょっと不安です。 - 藤田:
- でしょう? だからSimple.では、単にコーチングを受けたい人も、資格を取りたい人も、コーチを目指す人も、まずは必ず体験セッションを受けてもらっています。そこでもし違うと思ったら辞めればいいし、もっと学びたい・受けたいと思ったら、次のステップがちゃんとある、という状態を作りたかったんです。さらに上を、と思えば資格も取れるし起業もサポートする。
安心感も含めて、そこまでをワンストップというか、全部盛りにしたかったんです。 - 今城:
- なるほど、最初に藤田コーチのコーチングを受けて、相性を確認した上で、十分な説明を受けてからサービスの申込みができるシステムなんですね。確かに教わる側からすると、誰が教えてくれるのかはとても重要です。安心感を含めた全部盛りの意味が、よくわかりました。
ということは、全て藤田コーチから直接学べるというわけですか? - 藤田:
- はい。TCS認定コーチ資格の部分のみ馬場啓介コーチにお願いしていますが、原則として僕がマンツーマンで全カリキュラムを担当します。
もう学校というより、専属の家庭教師のイメージですね。 - 今城:
- ずいぶん手厚いプログラムですね。
- 藤田:
- そこは絶対的な自信を持っています。お一人おひとり学習スタイルやスタート地点が違うので、徹底的にマンツーマンにこだわっています。個人的には「日本一手厚い」スクールじゃないかと思ってるくらいです!ただ効率はとんでもなく悪いんですけどね(笑)
- 今城:
- (笑)きっとカリキュラムにも藤田コーチならではこだわりがたくさん詰まっているんでしょうね。
- 藤田:
- はい。特に起業支援のコースでは、マーケティングとかWeb集客から、オリジナルセミナーの作り方やプレゼテーションなど、普通のコーチやコーチングスクールでは教えないようなところまで、しっかり勉強してもらっています。
- 今城:
- ものすごく豪華な全部盛りじゃないですか!
- 藤田:
- そうなんですよ。名前は「シンプル」なのにね(笑)
でも、コーチングの本質というのはシンプルなものだと思っています。シンプルだからこそ様々に応用がきくし、逆に奥が深くもあるんです。
法人研修も個人セッションもやるし資格認定や起業支援もやる――なんでもありのように見えますが、一貫して根底には「コーチングで人と人とのつながりを、より良いものにしたい」という想いがあります。 - 今城:
- なるほど、シンプルでありながら奥が深いコーチングだから、法人研修にも個人のセッションにも力を発揮するんですね。
お話しをうかがうと、本当にたくさんの人にコーチングの魅力に触れてもらいたいと思いました。
藤田コーチ、本日はありがとうございました。